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映画『ミュンヘン』

 面白かった。まるで『ゴッドファーザー』だった。イスラエル首相ゴルダ・メイア役の女優さんがとっても含みのある演技で、いよいよゴッドファーザー(ゴッドマザー?)的であった。

 映画では(そして、現実にも)、イスラエルの選手団とコーチを含む11名がパレスティナ人テロリストによって殺害されたのだった。
「ん? あれ?? 11人……。そうだっけ。11人って書いたっけ?」
と急に不安になる私。というのも、ちょいと昔にマグナムフォトの写真集の仕事をしたことがあり、そのときの解説(決してキャプションではない)につけた文章が「人質11名」じゃなかったような気がしたので。
 家に帰り確認すると、人質は9名と書いていた私であった。うわわーッ。間違っていたかよ、とあせるも今さらどうにもできない。しかし、落ち着いてもう一度調べると、確かに人質は9名で正しかった。2名は当初に殺害されてしまっていたから。
 間違いではなかったが、残酷な答えであった。間違いではなかったが、いやはや、冷や汗モノである。

 そんなドキドキも含め、映画『ミュンヘン』は興味深かった。私はこーゆーテロリストものとかが好きなのである。けっこう血みどろであったけれど、それはそれ。一緒に観に行った友人(女性)が隣りの席でビックビクしていたのが気の毒であった。血が流れるたびに両手で頭を支えていたりもした。
 私が一番気に入ったのはサウンドトラックであった。映画館のショップではCDが販売されていなかったので、別のお店で購入。

 主人公のアヴナー役であるエリック・バナはピーター・フランクルとセイン・カミュを足して2で割ったような顔をしていた。情報屋ルイ役の人は、阿部サダヲに似ていた。そんな情報はどうでもいいですか?

 たいがいのテロリストやスパイものの物語では、最終的に主人公は神経をやられてノイローゼになるのだが、『ミュンヘン』の主人公もその道をたどる。ノイローゼ経験者のお客さんたちはノイローゼ演技をどう見るんだろう?と思いながらノイローゼ気味の私は映画を鑑賞していた。
 ちなみにワタクシは、事件の状況や経緯は理解できないが共感はできるかも、というかなり深刻なポイントまでの接近遭遇をしていました。もっとも興味があったのは、神経を相当にすり減らしている主人公が無自覚のまま突っ走り、さらにますます神経をツルツルにするところ。もっと突っ走り、お終いまで行ってしまえと思った。でもその後、主人公は蝕まれた自分の心に気がつく。しかし、そうなった主人公に私は微塵の興味もなくなった。

 神経をとってもすり減らしているのに無自覚な時期というのは、意外と楽しいのだ。
 でも、放っておくと、うっかり死んだりする人もいるので注意が必要。

 それはさておき、映画では手垢がつき過ぎな描かれ方をしていた神経症の主人公。
 「あんなノイローゼなら、なりたくないよ」という感じ。って、どんな感じだよ。
 ワケが分かりませんが、ノイローゼを知らない人には文句を言わせたくない。ノイローゼの人は文句を言ってもいいです。でも、それに私は答えたくありません。ごめんね、申し訳ない、と最初っから謝っておきます。

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